神は死んだ
深夜3時半まで、家でお酒を飲んでいた。
そして不意に訪れた、「ラーメンを食べなさい」という神のお告げ。
そうかそうか・・・と神のお告げなら、仕方ないと席を立つ私を引き止める者はいない。
ドアを開け、明かりをつけ深夜3時半にカップラーメンを物色する男の行動に、一寸の迷いなどなく、無駄に誇らしげであった。
ニヤリとB級ホラーばりの笑顔を顔に貼り付け、カップラーメンを手にする。
お湯を入れようと、振り返ると前方にそこそこ大きめの蜘蛛(クモ)
ティッシュを持ち応戦しようかと思ったが、いやいやムリムリ。生理的に無理。
擬人化した美少女ならイケる・・・!!!!と思い念じてみたが、残念ながら美少女にならず…「神は死んだ」と思った。
せめて、最後のお告げであるラーメンだけは食べなくては、神が浮かばれない。
クモは見なかった、いなかった、気のせい、幻視だった。
ならばよろしい、ラーメンだ。
一心不乱に鬼の形相でラーメンを食べ終えると、深夜4時。
恐る恐るドアを開けると、クモはいなかったので、気のせいだったんだね☆
神のお告げを、忠実に守る男もちさん。
しかし、寝て起きたらとんでもない胃もたれを起こしてしまった。
やはり神は死んだのだ・・・。